万葉の里・高岡 古城公園の桜
2009/04/13 17:24:26
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富山県高岡市の古城公園は、壮大な天守閣などはありませんが、
春は桜の名所として、多くの人が訪れます。お堀には観光船も走り、
水上からの眺めも、なかなかです。
高岡市といえば、富山県第二の都市ですが、歴史は古く、北部の
伏木に、かつて越中の国府がおかれていました。ここに、万葉歌人
大伴家持(718-785)が駐在していたことがあり、この地で220首
余りの歌を詠んでおります。
その中の一首。
世間は 数なきものか 春花の
散りの乱ひに 死ぬべき思へば ~ 大伴家持
<訳>
世間とは数え上げられないくらい、なんとはかないものか。
春の花が散って行くことに紛れて、死んでいくべきことを思えば。
春の花、というのは、桜なのか、梅なのか、花の命に、人間の命の
はかなさを、重ねて見たのでしょう。
さて、この縁で、毎年「万葉集 朗詠の会」が催され、この古城公園の
舞台で、多くの市民が参加して、和歌を朗詠します。これもまた、夏の
風物詩になっています。
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